Contents
受験して進学する中学校に共通した特徴
こんにちは中学受験マガジン編集部です。
中学受験をゼロから学べる「中学受験って何?」シリーズ第2弾です。
今回のテーマは「中学受験した先にどんな学校に行けるのか?」
気になりますよね。
それぞれ細かく説明するのは後の記事にして、ここではざーっと駆け足で説明していきます。
選抜のある学校ほぼすべてに共通している傾向としては以下。
- 学力レベルや意識の高い生徒が集まる環境
- 制度や設備などの環境が充実
- 中学~高校までの6年間通う中高一貫教育
学力レベルや意識の高い生徒が集まる環境
学力もそうですが、いろいろな面で目的をもって入学してきた生徒の集まりのため、自然と意識の高い友達がいる環境で一緒に過ごすことになります。
人間の意思は大人も子供も弱いもので、自分の気持ちや力だけではなかなか努力できないのが大半の人です。
一方で、友だちが当たり前にやっていることはいいことも悪いことも影響され真似してやろうとするものです。
例えば学年の中で東大に一人も行かない学校と、数名だが誰かしら行く学校とでは生徒の意識がまるで違います。
現実のものとして捉えるからです。
「あ、がんばって東大行く人って本当にいるんだ・・・俺も行けなくはないかな?」
それが周りに伝搬して全体の空気を作り出します。
(※ここでの東大は高い目標の例です)
その中で支え合い、競争しながら生きていく。この辺は塾と似ているかもしれません。
一方で学年で誰もいない学校では
「東大に行く人なんてどこかにいる別世界の人間だから僕には絶対無理だよなぁ」
その目標が現実のものと捉えるか、どこか他の世界の出来事ととらえるか、その環境の違いは本当に大きいと思います。
そして受験して進学した中学校は難関をくぐり抜けたメンバーなので、全員がすでに一定の努力する意思や方法を持っている人たちです。
そういった環境で刺激されながら中高の大事な時期に6年間過ごすことは人生でとても大きな影響を与える事と思います。
当然こういった話は一般の公立中学校ではそういう環境が全くないという意味ではありません。
あくまで比較的にそういう環境にあるという意味です。結局は本人次第というのは間違いないと思います。
制度や設備などの環境が充実
また、設備に関しては特に私立で顕著ではありますが、一般の公立校よりも充実している傾向にあります。
最近では特にIT環境に力を入れる学校が多いです。
- タブレットやPCを生徒全員が持つ
- Wifi環境の充実
- 教室の電子黒板やコンピューター室
- オンライン学習などの対応
こうしたIT化対応はICT(情報通信技術)教育ともいい、オンライン学習が急激に進んでいる今後の教育ではもはや必須の設備といえそうです。
また、充実している設備は他にも
- 大学の研究室のような実験ができる理科室
- 本が数万冊もある図書館
- 自習室、グループ学習室
- チューターが常駐していつでも質問できる学校内で夜でも自習ができる
- テラスやチャペル、ガラス張りのラウンジ
- 人工芝のグラウンドや、温水プールやトレーニングジム、弓道場などのスポーツ設備
などなど、この辺は学校によってさまざまです。
学校によって様々なのでぜひ何校か見学に行ってみるといいでしょう。
また教育体制も充実している傾向にあり
特に
- 国際(グローバル)教育
- ICT(情報通信技術)教育
などに力を入れている学校が多いようです。
国際教育には
- 語学研修プログラム
- 国際交流制度
- 海外修学旅行
- 留学制度
などその内容も様々です。
ICT(情報通信技術)教育は
- STEAM教育(IT、科学、工学などの総合的な教育)など
- プログラミング教育
などに注目が集まっています。
その他、プレゼンやアクティブラーニングのカリキュラムなども増えています。
中学~高校までの6年間通う中高一貫教育
受験して進学する中学校はほぼこの「中高一貫教育」になります。
ほとんどの私立中学校は中高一貫教育で、国公立もこの中高一貫校が増えてきています。
その名の通り中学生から大学進学を見据え、中学と高校の6年間の教育を一貫してとらえることで効率的かつ質の高さを保てます。
大学への進学を視野に入れたサポートは一般の公立中学校に行くよりも充実していると言えます。
先生に関しても一般の公立とは違い、6年間を受け持つため大学入試を見据えた指導経験のある先生がいることは大きなメリットです。
最近は公立でも高校受験からでは入学できない学校も年々増えてきており注意が必要です。
同じ中高一貫教育でも様々なタイプがあります。
- 中等教育学校
- 完全中高一貫
- 併設型中高一貫
- 連携型中高一貫
ここでは紹介にとどめて詳細の説明は別の記事で。
私立中学独自の個性
ここまでは全体的に説明しましたが、私立独自の特徴もあります。
個性豊かな教育方針
公立とは違い私立中学校は経営に縛りが少ないため個性豊かな教育方針でオリジナリティあふれる経営理念で特徴は様々です。
宗教教育がさかんな学校も多いです。
大学付属
私立では中高6年間に加えて系列の大学に一般受験より有利に入学できる学校もあります。
入学の選抜方法や実際の進学率は様々です。
こちらも中学受験をする大きな理由になっているようです。
男女の区分け
学校の男女の区分けの種類は「男女別学」「共学」「男女併学」などがあります。
「男女別学」は男子校、女子高などの昔ながらの完全に学校内に別性がいないタイプの学校です。
伝統校と呼ばれる学校に多く、男女の最難関高の御三家と呼ばれる学校はすべてこの形をとっています。
男女併学は学校内には両性がいるものの、授業やクラスが別など一部で分けられているタイプです。
共学に分類されることもあるので注意。
こういった男女を区別した制度は昔から意見が分かれるところではあります。
【賛成派の意見】
- 異性交流がないので学業に専念しやすい
- 性別の特徴にあわせたカリキュラムを組める
- 異性がいないので気兼ねなくのびのびと成長できる
【反対派の意見】
- 成長しても異性とのコミュニケーションが不慣れな傾向がある
- 国際交流の世に男女別学はダイバーシティに矛盾していて時代遅れ
- 学校教育は学業だけでなくなるべく社会のリアルな現実を反映すべき
それぞれの意見はおそらく全て正しく、どっちが正解とかはないと思います。
ただ、現実としては
- 学力や進学率は別学のほうがよい傾向にある
- 特に高偏差値の中学校は別学が多く、共学に限定すると受験候補の学校が激減する
- 世の流れ全体としては少子化も後押しし、学校の経営的な視点からも共学化している学校が年々増えている
しかし、男女別学は100年前の時代の価値観の中でできた体制なので、今となっては特に理由はないことも多いと思います。
伝統校がやっているからなど過去の経緯にあまりとらわれずに、それぞれの特徴を理解し、その子にどちらが合っているか想像し選択する必要がありそうです。
まとめます。
受験していける中学には以下の特徴がありました。
- 意識の高い友達と成長できる
- 校内の設備が充実している
- ICT教育や国際教育がさかんである
- 中高一貫教育が中心になっている
- 共学化も進んでいるが、高偏差値校は男女別学が多い
ぜひ次回の記事もお楽しみに。
最後までお読みいただきありがとうございました!
コメントを残す